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Mar 06, 2010

時空を超える三角窓にて

最近「日本のチベット」と評された鳥取県のお話です。

伯耆大山(ほうきだいせん)という山の麓の、
とある三角の形をした窓の向こうがとても気になっていたのですが、
期せずして再び訪ねられる機会に恵まれました。

二度目の訪問になりましたが、期待以上に時の流れの奥行きを知った旅でした。

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日本神話の舞台でもあるこの地方は、
[鳥取島根]という呼称より
[出雲、伯耆、因幡]と称される方がしっくりくると聞いたことがあります。

神聖な山々にいだかれたチベットの比喩は、私はけっこう素敵に感じてしまうのですが
人の心も土地も現代に荒らされずにいるという感じは確かにします。

さて、お城や古民家がちょっとしたブームです。Sankaku

家や道具が主を失うと、
たちまち命を失ったかのように朽ちていくのも不思議ですが、
長く活用されている道具や家には、
どことなく安らぎ感が醸しだされていてなごみます。

今、
あえて便利で快適な現代の暮らし方を選択せず、
時の流れと共に家族をずっと見守ってきたその家や環境守り、暮らし続けながら、
古きよき時代のありようと共に体感させてくださるご家族が増えているそうです。

今ここにも1つの古民家があります。 

三百年くらい前とのこと。
当時の二代目当主が修行の末、神通力を得て「天狗」になったといういわれが残っています。
驚いたことにこちらにはその証さへも残されているのですが、
その天狗が山寺と家を行き来した時に使った出入り口がこの三角の窓。

Sankakumado
そこには当時の民衆と、
今でいう政府との間に繰り広げられた1つの物語が存在します。

それが古書の中でみることのできる歴史的出来事というだけではなく、
伝説へと姿を変えながらも、
身近な実話として語り伝えられていることが感概深いのです。

そこから十代目にあたられるという現在の当主 仲田正人さん。

庭師として今生を生きておられるのですが、
その職業を選択されたきっかけや、現代に至るまでのそのお仕事ぶり、
ちょっと聞くだけでも人間離れされている感じが興味深く、数々のシンクロも、
不思議というロマンで包んでみたくなるほどでした。

あ、天狗さま。
正直、そんなことを思ってみたりもしました。

職人として木々や自然にかかわっていらっしゃる様も
つい聞きいってしまうほどなのですが、
日頃「植物の力を借りて」、とか「生命力」と口にするわが身が
かなりエゴイスティックに浮き上がる思いがして恥ずかしくなってさへくるのでした。

 私などでは語りつくせない時空の螺旋は、ひたすら拡がり、さらに奥深くなるばかり。

見せて頂けるのは季節ごとのしつらい、
建具の隅々にかいまみる厳しい家長制、
当時の流行りや技巧をふんだんに取り入れた家具や衣装、道具から、
合理的な漆のお弁当箱や染のためのであろう習作まで。

また、三代~四代前くらいの方の嫁入りの際の絹のおんぶ紐は、
婚礼がいかに重要なイベントであったかを彷彿とさせます。
そして・・・・・

いえいえ、感激してしまって言い尽くせないほどです。

最後に1つ、
龍の下から響き渡る澄んだ音。
これは是非聞かせてもらうといいでしょう。
江戸時代から埋もれてしまっていた音を蘇らせたそうです。

さて、
こちらを訪ねた後、私は1つのテーマにはまっています。
平家物語のある一場面と、そこに託された教訓。
次回は当時の家長の意図をのぞかせていただけたらと、
なぜかまた訪ねてみたくなっています。


 cafe 鳥取県西伯郡伯耆町押口  さんかくまど 
生活していらっしゃいますので、前もって連絡をして訪ねてください。
中をみせていただけます。
※見学料500円ですが、お茶をごちそうしていただけますよ。

三月の今なら、お雛様のにぎやかな笑い声とお囃子が響いていることでしょう。

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